牡蠣は4月以降も生食用になりました

牡蠣は4月以降も生食用になりました

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あまり知られていませんが、宮城県産の生かきの剥き身は、5月まで生食用として販売できるようになりました。2年ほど前に宮城県の取り扱い条例が変更となったためです。
殻付き牡蠣は、浄化することで1年中生食用での供給が認められておりましたが、剥き身にしたものは10月から3月までの6か月間だけ生食用としての供給が可能で、4月、5月は加熱用としての取り扱いとなっておりました。生食用の取扱期間延長の理由は、抱卵前の春先の牡蠣が一番栄養を蓄えて美味しいのに、生食できないのは勿体ないからです。
また、漁期を伸ばすことで生産者の所得向上を目指すこと、ノロウイルスの発生が少なくなる3月以降は身も大きくなり歩留まりが良くなるので、生産をシフトするといった狙いもあります。

生食用としての条件としては、規格3項目(一般生菌数、E.coli、腸炎ビブリオ)、ノロウイルス検査をクリアしなければなりません。最初は宮城県北部海域の漁協だけの取り扱いでしたが、今週からほとんどの漁協で検査に参加し、生食用としての提供が可能となりました。
何故ここにきて生食用としての上場が増えたのでしょうか。実は、ここにも新型コロナの影響があります。今シーズンは、緊急事態宣言の発出により飲食店需要が落ち込み、生産調整で1週間に水揚げされる量を抑えてきたために、本来は3月までに終漁となる浜が、4月になってもまだ海に原貝が残っているのです。それで、生食用としての提供を可能にすることで、消費の裾野を広げようとしたわけです。ただ、現在の量販店で生食用かきの取り扱いを継続しているのは一部で、今後も苦戦は続きそうです。

牡蠣の入札入力室
牡蠣の入札入力室

お客様から生かきに関するお問い合わせをいただくときに、当社工場で剥き身処理をしていることを前提とした質問を度々いただきます。当社では剥き身処理をしておりません。
漁業生産者が原貝を水揚げし、浄化し、処理場で剥き身にしたものが漁協共販に上場され、それを当社が落札し、袋詰めやパック包装にして出荷しております。牡蠣は生ものですから鮮度が命、入札も電子入札で即座に結果が開票され、各社が直ぐに持ち帰ることになります。
コロナ禍の中、今シーズンから入力室の席にアクリル板が立てられました。透明なアクリル板ですが、牡蠣業界の先行きは不透明です。