「マグロに白い粒みたいなものがあるけど、これって何?」
刺身や柵を切ったときに白い点や粒が見えると、食べていいのか不安になりますよね。
結論からいうと、マグロの白い粒は、脂や筋に見えることもありますが、寄生虫や病変の可能性もあるので、見た目だけで安全とは決めないほうが安心です。厚生労働省は、マグロもアニサキスが寄生しうる魚介類に含めていますし、仙台市の相談事例では、本マグロの筋肉中に見つかった白いスジ状物質について、寄生虫によってできたシストやその周囲の変化と考えられる例が紹介されています。
この記事では、「マグロの白い粒」の正体として考えられるものと、食べないほうがいいケースをわかりやすく解説します。
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マグロの白い粒は何?
まず知っておきたいのは、白い粒の正体はひとつではないということです。
見た目が白いからといって、全部が同じ原因とは限りません。食品衛生の公的情報では、魚の白い異物として寄生虫が問題になることがあり、大阪健康安全基盤研究所は、魚の身に見える「白い粒」に注意を呼びかけています。また仙台市の事例では、マグロの筋肉中の白いスジ状物質が、寄生虫そのものではなく、寄生虫により形成されたシストや肉芽腫と考えられた例が示されています。
その一方で、マグロは部位によって脂が多く、白っぽく見える部分が混じることもあります。つまり、脂っぽい白さなのか、異常な粒なのかを見分ける視点が大切です。これは公的に「白い粒=全部危険」とはされていない一方、異物や病変の可能性は否定できないためです。
よくあるのは脂?それとも寄生虫?
家庭で気になるのは、この2つだと思います。
脂や筋っぽく見える場合
中トロや大トロに近い部位では、脂が白く見えることがあります。これは比較的自然な見た目です。白い部分が身に溶け込むようになじんでいて、粒というより脂のすじやまだらな白さに見えるなら、脂の可能性があります。これはマグロの身質や部位差によるものです。
寄生虫や病変の可能性がある場合
一方で、白い粒がはっきり独立して見える、白いスジが埋まっている、黒い点や線も一緒に見えるようなときは注意が必要です。仙台市の事例では、マグロの筋肉に見つかった白いスジ状物質と、黒い微小な点状・線状病変から寄生虫が確認されています。
また、厚生労働省はアニサキス幼虫について、白色の少し太い糸のように見えると説明しています。マグロも寄生対象に含まれるため、白い異物が「粒」ではなく「糸」「スジ」「くるっとした虫体」に見える場合は、特に注意したほうがいいです。
「白い粒」なら全部寄生虫なの?
そこまでは言えません。
魚の白い異物には、寄生虫そのものだけでなく、寄生によってできた変化や、品質変化に見えるものもあります。たとえば大阪健康安全基盤研究所は、魚の身の「白い粒」としてイワタクドアという寄生虫に注意を呼びかけていますが、これは主にタイ類やブリ、サワラ、スズキなどで報告されているものです。つまり、白い粒=必ず同じ寄生虫ではありません。
また、厚生労働省が食中毒原因として強く注意喚起しているクドアは、主に生食用ヒラメに関連するものです。したがって、マグロの白い粒については、クドア、アニサキス、シスト、脂、筋など複数の可能性があると考えるのが現実的です。
食べて大丈夫な場合はある?
脂や筋であれば問題ないこともありますが、家庭では断定しにくいのが正直なところです。
白い部分が自然な脂の入り方に見え、においもおかしくなく、ぬめりや変色がないなら、脂の可能性はあります。ただし、白い粒が不自然に目立つ、身の中に異物っぽく埋まっている、触ると粒感があるといった場合は、自己判断で生食しないほうが安全です。寄生虫による食中毒は、生や加熱不十分な魚介類で起こるためです。
特に刺身で食べる予定なら、少しでも違和感がある部分は避けるのが無難です。大阪健康安全基盤研究所も、魚の身に白い粒を見つけたら、生食は控えて、十分な加熱や冷凍をするよう案内しています。
こんな白い粒は注意したい
次のような場合は、食べない判断を優先したほうが安心です。
- 白い粒がはっきり独立している
- 白いスジや糸のようなものが埋まっている
- 黒い点や細い線が一緒に見える
- その部分だけ身が崩れている
- 生臭さ以外の異臭がある
- 不安が強く、正体がわからない
仙台市の事例では、白いスジ状物質に加えて黒い微小病変も見られ、寄生虫が確認されています。また厚生労働省のアニサキス情報では、虫体は白色で糸状に見えることがあります。見た目に異常があるなら、無理に食べないほうが安全です。
加熱すれば大丈夫?
寄生虫由来のリスクを考えるなら、加熱でリスクは下げやすいです。
厚生労働省は、アニサキス予防として加熱を有効な方法としています。生食に不安があるマグロは、刺身で食べず、しっかり火を通す料理に回すほうが安全寄りです。
ただし、見た目の異常が強い場合や、すでに傷んでいる可能性がある場合は、加熱すれば何でも安心というわけではありません。正体がわからない異物があるなら、廃棄も十分に選択肢です。大阪健康安全基盤研究所も、白い粒を見つけたら「その魚は廃棄」も有効としています。
お店で買ったマグロならどうする?
店で買った刺身や柵に不自然な白い粒があった場合は、食べる前に販売店へ相談するのが安心です。
自己判断で食べて体調を崩すより、まず写真を撮って、購入店に確認したほうが確実です。公的機関の相談事例でも、消費者や事業者から異物の相談が寄せられ、検査で正体がわかることがあります。家庭で断定するのは難しいため、販売元に相談する価値があります。
まとめ|マグロの白い粒は、わからないなら食べないが安全
「マグロ 白い粒」で気になっている方に向けてまとめると、白い粒の正体は脂の場合もありますが、寄生虫や病変の可能性もあるため、見た目だけで安全と決めないほうが安心です。厚生労働省はマグロをアニサキスの寄生対象に含めており、仙台市の事例でもマグロ筋肉中の白いスジ状物質から寄生虫関連の病変が確認されています。
白い粒が不自然に目立つ、糸状やスジ状に見える、黒い点を伴う、異臭があるといった場合は、生で食べず、販売店への相談や廃棄を優先するのが安全です。迷ったときは「もったいない」より「体調優先」で判断するのがおすすめです。